このコーナーでは、欧米を中心とする海外のメーカが製作している気象測器を紹介し、フィジーで使用されている雨量計その特徴について書いてみたいと思っています。手始めに、今回は「雨量計」を採りあげてみました。
 簡便に利用できる雨量計としては転倒ます式と重量式があります。海外の転倒ます式の雨量計は0.1/0.2mm計が主流で、一部に0.5/1.0mm計の製品もあるという情況です。転倒ます式の主なメーカは以下のとおりです。

( )内は本拠地

Adolf Thies GmbH & Co. KG (ドイツ)
Belfort Instrument Company (米国)
Campbell Scientific, Inc. (米国)
FTS Forest Technology Systems Ltd (カナダ)
HyQuest Solutions Pty.(豪州)
Met One Instruments, Inc.(米国)
R.M Young Company (米国)
SEBA Hydrometrie GmbH & Co. KG (ドイツ)

 ⑤のHyQuest社はマニュアルや保守部品が各社の中でもっとも充実しており0.5/1.0mmもあります。同社パートナー企業であるHydrological Services America (米国)では、測器の性能評価に関する情報なども公開しており、多くの国々への納入実績があるようです。
 ②のBelfort社には0.5mm計もあります。また重量式雨量計としては以下のようなメーカの製品が有名です。

GEONICA (スペイン)
LAMBRECHT Meteo(ドイツ)
OTT HydroMet (ドイツ)

 レーダー式は、下記が有名です。

G. Lufft Mess- und Regeltechnik (ドイツ)

 次回は風向風速計を採りあげてみたいと思っています。

東洋電子工業株式会社 田村直美